ART-ISTが運営するこどもから大人まで
アートで人と地域を元気にするアトリエ
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アトリエ10歳になりました。

2020.4.1

2020年度がスタートしました。
おかげさまでアトリエ開設10周年を迎えることができました。
これまで本当に多くの子ども達、大人の方々に支えて頂き、今日を迎えることができました。
本当にありがとうございました。そして、引き続きよろしくお願いします。
以下、11年目に向けての思いをまとめてみました。

去年の夏頃は、10周年の記念に来年の春休みに何をしようかと、いろいろと想像をしていましたが、3月に入り新型コロナウイルスによる感染拡大により、イベントだけでなく、通常のアトリエも縮小しての開催となりました。(3月末現在)

イベントの中止や延期、学校の休校など、子どもたちの行く場所が限られていく中、少しでも変わらない場所を、との思いでアトリエを開きながら、色々考えました。

「どうしてアトリエをやったの?」

これは3月でお引越しするYちゃん(6歳)から、最後のアトリエの時にもらった質問です。
「みんなと一緒に、楽しく、自分の好きなように作品を作れるところがあるといいなぁと思ってアトリエを始めたの」
このような質問は何度もありますが、6歳くらいの子に分かりやすく一言で伝える難しさを毎回感じます。

なぜ、わたしはアトリエをしているか・・・

外出自粛要請の中、それでも開催する意味は何か、を何度も何度も考えました。

ふと思い出すのは、
不登校になった高校生の時に通っていたお絵描き教室のこと。
描くものは決まっていたけど、何の画材でどう描くかは決まっていなかった。
描かなくても特に咎められることもありませんでした。
幼児から大人までがごちゃごちゃいて、でも描く部屋(アトリエ)がありました。
幼児たちはよくわかっていて、自分たちが描き終わっても、アトリエに描いている人がいる時は遊びをもちこまず、隣の部屋や外で遊んでました。
それぞれの気配を感じながら、各自の権利が守られていた空間。
その場所で私は少しづつ殻を溶かし、社会(学校)へ復帰できるようになって行きました。

表現することで自分を取り戻していっただけでなく、
異年齢のコミュニティの中で自己肯定感も高めていきました。

どんな時も、どんな形でも、自分を表現することで、
心も頭も整理され、時には何かに気付き、時には次への活力を生む。
それが人にとって大事な事だと身を以って知っているから、アトリエという場を持つようになったんだと、改めて思いました。

このような状況の中、 自分に何ができるかをじっくり、ゆっくり考えながら、
今、この瞬間も世界中で、新型コロナウイルス対策に尽力されている方への感謝を忘れずに、静かに11年目をスタートしたいと思います。
よろしくお願いします。

新しくなった看板。今後カラフルなカメも登場予定!(^^)!